Windows Server 2025 / DNSレコードと正引き・逆引きゾーンを理解する

DNS(Domain Name System)は、名前からIPアドレスやサービスの場所を調べる仕組みです。Windows Serverはレコードをゾーンで管理し、Active DirectoryもDNSを使ってドメインコントローラーを探します。

名前解決は種類と問い合わせ先で決まる

クライアントは名前とレコードの種類をDNSへ問い合わせます。サーバーは自分のゾーンから答えたり、キャッシュ、転送、再帰問い合わせを使ったりします。名前とIPの対応が永久に変わらないとは限りません。

例えばfs1.lab.example.testを172.24.50.20へ対応させても、ファイル共有やWebサイトが自動で構築されるわけではありません。名前解決と、サービスの動作・権限は別に検証します。

ゾーンは管理する名前空間の範囲

本講座では練習用lab.example.testと、後で構築するAD用ad.example.testを分けます。保存と複製の方式はMicrosoftのゾーンの種類で確認できます。

種類・方式 役割
プライマリ 書き込み可能な元データを保存
セカンダリ 別のDNSから読み取り専用のコピーを取得
AD統合 DNSを動かすDCのAD DSに保存し、ディレクトリで複製
逆引き IPから名前を調べるPTRを保存

AD統合はすべての単独DNSで使えるわけではありません。DC1の昇格前はファイル保存のプライマリで練習し、ADのゾーンはドメイン構成時に扱います。

レコードによって回答の意味が異なる

種類 内容
A / AAAA 名前からIPv4 / IPv6へ対応
CNAME 別名から元の名前へ対応
PTR アドレスからホスト名へ対応
SRV サービスの場所とポート。ADの検出でも使用
TXT 所有確認などの文字情報

CNAMEの参照先も解決できる必要があります。Webの別名にはバインドや証明書、SMBの別名にはサービス側の条件もあります。DNSを追加しただけでサービスの名前変更が完了するわけではありません。

逆引きがないためnslookupでDNSの名前がUnknownでも、Aレコードの問い合わせは成功する場合があります。正引きと逆引きを別々に確認します。

TTLとキャッシュを含めて比較する

TTL(Time to Live)は回答をキャッシュできる期間です。変更後も別のクライアントで古い答えが残ることがあります。ゾーンを作成した後、CLIENT1で次を実行します。

Resolve-DnsName -Name 'fs1.lab.example.test' -Type A -Server 172.24.50.10
nslookup fs1.lab.example.test 172.24.50.10

Aの回答は172.24.50.20を想定します。未作成なら失敗が正常です。同じ名前、種類、問い合わせ先で比べ、名前がない応答とタイムアウトを区別してください。

ドメイン探索は内部DNSで行う

Web閲覧ができてもADのDNSが正常とは限りません。外部DNSには内部ADゾーンのSRVがないため、ドメイン端末は内部DNSを使い、外部名は内部DNSの転送経路で解決します。

ADのサービスレコードを手動で消して練習しないでください。まず練習用ゾーンのA、CNAME、PTRで作成・確認・戻す操作を覚え、登録の仕組みを理解してからADを調べます。